株式会社プランテック

よりよい環境を創造するエンジニアリング会社​

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環境省の「平成25年度我が国循環産業海外展開事業化促進事業」に採択されました

環境プラントエンジニアリング企業の株式会社プランテック(本社:大阪市西区、社長:堀 仁彦)は、環境省による「平成25年度我が国循環産業海外展開事業化促進事業」の公募に対し、『インド共和国タミル・ナドゥ州におけるごみ焼却発電技術の導入可能性調査』を応募、このほど新規事業として採択されました。

本調査は、当社が実施主体となり、連携先の株式会社エイト日本技術開発(本社:岡山市北区、代表取締役社長:小谷 裕司)を共同提案者として応募したものです。インドの大都市圏における一般廃棄物の収集システムは、現状ではまだ不充分な点も多く、オープン・ダンピングが主流で、衛生的な埋立処分が普及にはまだ遠い状況です。また、首都デリー等の大都市圏で焼却施設の導入が始まりつつありますが、施設の建設・運営管理の知見の面で支障が生じています。

本事業調査は、タミル・ナドゥ州を皮切りに、同国の廃棄物の適正処理に向けて、当社が開発した竪型ストーカ式焼却炉(商品名:バーチカル炉)、廃熱ボイラ式発電設備、ろ過式集じん器、灰搬出装置、自動運転制御装置、公害防止対策技術等を適用し、技術面の評価、事業採算性の評価、不適正処分量減少性の評価、温室効果ガス排出削減の評価を実施するものです。

当社の竪型ストーカ式焼却炉(バーチカル炉)は、様々な廃棄物の燃焼に最も適した当社独自のSLA燃焼方式(*1)による高い燃焼効率により、廃棄物の分別や炉内投入前の攪拌等の前処理が不要で、一般廃棄物から産業廃棄物、汚泥等、幅広い廃棄物の焼却を実現しました。発熱量が低く、分別も進んでいないインドのごみの焼却に性能面で優位性を発揮できると考えています。また、運転中に灯油や重油等の助燃剤の必要がないためランニング・コストを抑えられるほか、他形式の焼却炉と比較して、可動部分が少ないシンプルな炉構造のため機械的故障が少ない、かつ、運転が容易なため運転人員数を減らせる等の運転・維持管理におけるコスト・メリットは、インドにおいても大きな利点となると思われます。

さらに、当社のごみ発電技術は、ボイラ側だけで発電効率アップを図る従来技術と異なり、SLA燃焼方式の優れた燃焼特性によりボイラに適したガスを供給できるため、焼却炉とボイラ性能の相乗効果で、さらなる効率アップを見込むことができます。当社技術の導入により、インドにおける衛生環境の改善のみならず、深刻な電力不足の解消にも貢献できると考えています。

当社は、本事業調査が採択されたことを契機として、環境負荷が低い竪型ストーカ式焼却炉(バーチカル炉)のアジア市場展開を加速させていく考えです。今後とも環境エンジニアリング企業として、国内外を問わず、廃棄物処理問題の解決に寄与できるよう努力を続けて参ります。

(脚注)
*1  SLA(Super Low Air-ratio)燃焼方式とは、当社が1990年に開発した竪型ストーカ式焼却炉(バーチカル炉)で採用した、多様な廃棄物の安定燃焼に適した超低空気比燃焼技術。一次燃焼空気を従来の焼却炉の約1/4まで低減でき、廃棄物を抑制燃焼した後、充分な二次燃焼空気を用いて未燃ガスを完全燃焼(二段燃焼)することにより、一般廃棄物、産業廃棄物、医療廃棄物、汚泥等、幅広い廃棄物の安定燃焼を可能とした技術です。
SLA燃焼方式について詳しくはこちらをご覧下さい。